“脱アマゾン”を目指して
“脱アマゾン”を目指して。

Amazon.co.jp。今や泣く子も黙る総合ショッピングサイト。「ネット書店」として日本でも2000年11月1日にサーヴィス開始してから早10年が経ち、その取扱商品たるやデパートもびっくりです。

参照:Amazon.co.jp 10年の軌跡 - Amazon.co.jp

私も開始当初より利用しているのでアマゾンで累計どれくらい購入したか分かりません。アカウントを変えていないので遡れば明らかになるはずですが、ちょっと怖くて知りたくないですね。^^;
控えめに言っても「ヘヴィユーザ」の域を出ないのは確かでしょう。それぐらいよく使っていました。

そんな私ですが、去年あたりから大きな買い物(例えば数万円するようなもの)はできるだけアマゾン以外で買うことにしました。
それから日が経ち、今年の半ばからはほとんどをアマゾン以外のサイトで買うようにし、アマゾンで予約していた商品はキャンセルという処置を繰り返し、今ではアマゾンで注文しているものはありません。

なぜか?

ご存じの方もおられるかもしれませんが、私たちが普段購入している「アマゾン」、つまり Amazon.com の日本法人、アマゾンジャパンは日本に税金を払っていません。正確に言えば、「法人税」を払っていません。(消費税は払っているはずです。)
知らない方はこれを聞いて「そんな馬鹿な」と思われることでしょう。でも本当です。少なくとも2010年10月11日現在においては。

これはニュースにもなりました。「アマゾン 追徴課税」などのキーワードで検索するとたくさん出てきます。
要するにこういう仕組みのようです。

日本法人アマゾンジャパン(Amazon.co.jp)は、日本でのシステム運営と顧客サービスを担当しているに過ぎず、「販売しているわけではない」。
販売しているのはあくまでも米法人(Amazon.com Int'l Sales, Inc.)であるから、法人税はアメリカに支払う。
しかし東京国税局は、実質上アマゾンの流通センター内に米国法人の機能の一部が置かれていると判断し、2007年に140億円の追徴課税を日本法人に対し行った、と。(それが2009年7月に報道された。)

ここまで来てもほんとに? と俄には信じられませんよね。では実際に見てみましょう。
Amazon.co.jp の利用規約です。
Amazon.co.jpの利用規約
Amazon.co.jp 利用規約 - Amazon.co.jp ヘルプ

一部抜粋します。

Amazon.co.jp はAmazon.com Int'l Sales, Inc.,の米国のトレードネームであり、Amazon.com Int'l Sales, Inc.は、その関連会社の許可のもとAmazon.co.jp を商標として使用しています。

会社所在地
Amazon.com Int'l Sales, Inc.
410 Terry Avenue North,
Seattle, WA 98109-5210
USA

簡単に言えば販売会社はあくまでも米法人であり、「Amazon.co.jp」は商標(ブランド)にすぎないと。
ですから「Amazon.co.jp」でいくら買っても、それは通しているだけであって実際は米法人から買い、配送などを日本法人が行っている、という仕組みなんですね。だから法人税はアメリカに払っている。まぁ仕組みが分かればなるほどといったところです。

この件に関してはこちらなども是非一読なさって下さい。

ニュースなど。
アマゾンに追徴課税140億円、東京国税局 - AFPBB News
米アマゾン、日本で約140億円の追徴課税--二国間で協議か - CNET Japan
東京国税局が米 Amazon に 140 億円追徴課税 - スラッシュドット・ジャパン
(コメント欄も必読。あまりこの件が話題になっていない理由が分かる!? おすすめサイトの情報交換もされてます。要チェックや!)

まとめなど。
Amazon.co.jp - 商品の売主 - Wikipedia
Amazon.co.jp - 法人税の追徴課税 - Wikipedia
amazon.co.jpの課税問題まとめ - 私は何を知っているか?
(こちらの記事、消費税に関しても本当によくまとめられています。多謝!)


ここまで来てやっと表題の「僕が使わなくなった理由」になっていくのですが。
私自身、こういうのって利潤を追求するビジネスのやり方としては「アリなんだろうな」と思うのです。明らかな違法行為をしているわけじゃない。日本の税制が現実に追いついていないこともあり、「抜け穴」というより「王道」をアマゾンは行っているだけなのかもしれません。

だけど、僕はこういうやり方や言い分に仁義を感じません。
日本で商売させてもらっておきながら、「日本で売っているわけじゃない」という顔をする。僕は賛同できない。
だからアマゾンで買うことは極力やめようと思いました。経済のことを考えても、できるなら僕は日本国経済に寄与したい。
Twitter でも時々この話をすると知らない人がほとんどでした。

Twitter が出たところで、HMV渋谷の閉店に合わせた僕の思いを2010年8月25日のポストからピックアップ。


HMV渋谷店 閉店について|眼鏡な日々[ameblo.jp]

まぁ、そういう理由です。
私は何もこの記事を通して Amazon.co.jp の不買運動をしているわけではありません。この長い記事を読んでくださっている方に「アマゾンで買うのやめましょうよ」と言うつもりもまったくありません。ただ、こういう仕組みが Amazon.co.jp の成り立ちにあるということを知っておいていただきたいなと思う次第。
この記事を書くの、半年くらい悩んでたんです。でも自分自身がやっと「脱アマゾン」を達成できたので書くチャンスかもと書きました。
このサイトでも Amazon.co.jp へのアフィリエイトリンクを貼っていましたが、これからは貼りません。既にあるものについては無理のない範囲で順次消していこうと思っています。

だけど脱アマゾンを図って分かる、アマゾンのすごさ。とにかく取扱量が半端ない。そして安い。この甘い汁に慣れきった身には最初結構きついものがありました。でも今はOKです。色んなサイトに分散させて買い物を楽しんでます。

そこで、私がよく利用しているサイトを紹介します。

『アマゾンの代わりにここで買ってますサイト』

HMV
音楽を始めとする、総合ストア。音楽、映画、書籍、グッズ(フィギュア含む!)など取り扱いジャンルは幅広いです。
ちなみにHMVはおそらく僕が初めて利用したオンラインショップ。今年またよく利用するようになって「原点回帰」という感じがしてちょっと感慨深かったです。

e-hon
ネット書店ですが、ユニークなのは書店と連携して、書店受取ならば送料無料・店頭支払いというシステム。私は地元の本屋さんがe-honに加盟しているので、宅配は利用したことがなくいつも店頭で受け取っています。
あなたの町の本屋さんはどうでしょう? こちらから検索できます。書店ネットワーク

ヨドバシ.com
ヨドバシカメラのオンラインストア。店舗と共通のポイント制度なので使い勝手がいいです。梱包が丁寧です。
なぜか納品書に金額が書いてないのがミステリー。なんでだろう? ゲームとかフィギュアとかアニメとかその辺のもおすすめ。

NTT-X Store
電化製品からソフトウェア、映画、アニメなどを扱うストア。驚きなのはその価格。アマゾンと遜色ない低価格です。おすすめ。
パソコンのディスプレイとかソフトウェアはここで買ってます。

とりあえず常用しているのはこのへんです。あとどうしても取り扱いがなければ、楽天とかも利用します。

ただだめ出しをするならば。
とにかく検索が貧弱。ひとつのキーワードから類推しての表示がまるっきりできていません。
アマゾンが異常なだけかもしれませんが、「売ろう!」という気概が感じられない(笑)。予約スケジュールも遅い。予約販売数も少ない。アマゾンが早すぎる/多すぎるだけ?
もっとボロボロボロボロ「うわ! これも欲しい! おいおい、タブが間に合わねーよ!」と思わせるくらいの商品提示を期待してます。ほんとこれはアマゾンすごいと思う。
# これについては「アマゾンがすごすぎる」と捉えるのがフェアかもしれません。詳しくはこちら。
# Amazon.com - レコメンデーション機能 - Wikipedia
# 「ネット通販の帝王」と呼んでいいかもしれないですね。

それから総じてサイトが重い!
ウィッシュリスト(お気に入りリスト、欲しいものリスト)使いにくい!
アマゾンも褒められたサイトデザインではないけれど、「ショッピングサイトとしての出来」で言ったらどこもアマゾンにまったく及びません。難しいとは思うけど、ぜひアマゾンを見習ってがんばって欲しい。激しく応援してます。いっぱい買うから!(笑)


【Oct. 18th, 2010 追記】
正確を期すためアマゾンの年次報告書を見てみました。(アマゾンからのこの件に関する情報は年次報告書のみのため。)

Annual Reports and Proxies - Amazon.com

2009年度の年次報告書が最新情報となるわけですが、こう記載されています。

In addition, in 2007, Japanese tax authorities assessed income tax, including penalties and interest, of approximately $120 million against one of our U.S. subsidiaries for the years 2003 through 2005. We believe that these claims are without merit and are disputing the assessment. Further proceedings on the assessment have been stayed during negotiations between U.S. and Japanese authorities over the double taxation issues the assessment raises, and we have provided bank guarantees to suspend enforcement of the assessment. We also may be subject to income tax examination by Japanese tax authorities for 2006 through 2009.

2009 Annual Report, Page.68

(さらに2007年、日本の国税局は2003年から2005年分のものについて我々の子会社に対し、概算1億2千万ドルの所得税をペナルティ分、利子分を併せて課税しました。我々はその要求はまったく不必要なものだと信じていますし、課税については異議を唱えます。その課税手続きはアメリカと日本のあいだでこの二重課税問題を協議している間停止され、すでに課税実施保留における銀行保証も用意しました。我々はまた2006年から2009年にかけての日本国税局の所得税審査にも従う予定です。)

「銀行保証」というのは払うことになったときのための、というやつなんでしょうか? よく分かりませんが、2009年度の年次報告書が公開された2010年4月14日時点(上記PDF掲載日時)ではいまだ協議継続中、と判断して良さそうです。